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おりこうさんなワンちゃん・猫ちゃんやおりこうさんたちのための情報を綴ります。   科学・行動学にもとづき、動物にも人間にも優しいトレーニングを実践している    『おりこうさん。』です
 TAGteach (タグ・ティーチ)
2009年08月24日 (月) | 編集 |
「おりこうさん。」では

クリッカーを使ってわんちゃんのトレーニングを行っています

Clicker1.jpg
これが クリッカーです
Clicker2

このクリッカーを使ったトレーニングは

人間にも応用され始めてきています

バレリーナや、体操選手、幼児教育など たくさんの分野が注目しています

人間のトレーニングでは、クリッカーと呼ばず  TAGteach(タグティーチ) と呼ばれています


靴紐を結ぶことを学んでいる男の子の動画をご覧ください



すごく楽しそうですね!
そして、できるようになってとても得意気な様子がとってもいいですね☆


ほかの分野での活用の様子です




「おりこうさん。」 のレッスンでは、このTAGteachのテクニックを飼い主さんへの

アドバイスに取り入れています手書き風シリーズ星




 環境のマネジメントをしましょう
2009年08月18日 (火) | 編集 |
どこのおうちのワンちゃんにも

外からの刺激がありますね

外を通る人、たとえば新聞配達さん

おうちに近づいてくる人、たとえば郵便屋さん

おうちを訪れる人、たとえば宅配便屋さん

上記の例は、全てすぐに立ち去る人たちです



このような外からの刺激に対して

よく吠えるワンちゃんは

「ボク(わたし)が吠えて、追い払ってやりました!」 的な

満足感を 毎回得ているのです

この状態を 吠えない状態に もって行くのはとても難易度が高いトレーニングです

ご褒美のオヤツが大好きなワンちゃんも

コントロール不可能な状態に陥ってしまっていますからね

Ann ちゃん

川西市のアンちゃん シェットランドシープドッグです

シープドッグという名前のとおり

羊追いの目的で作出された犬種です

吠えて走って、羊飼いの指示する方向へ羊たちを追い詰めるのが仕事です


アンちゃんは、家に人が近づくと吠えながらくるくる回って大興奮大会になります

なので、外からの刺激に過剰反応しないようにトレーニングを行います


しかし、お留守番中はどうでしょうか?

アンちゃんが興奮する条件として

・床まである大きな窓から外を見渡せること              

・そこにドッグベッドが置かれていつもそこでくつろいでいること
  


飼い主さんのお留守の間、この環境ではワンちゃんが吠え放題という状況にもなりかねません

「お留守の間、きっと退屈しているだろうから

外を見れるようにしておいてあげたい」

というお気持ちが

逆に、吠えて興奮する行動を強化してしまっていたのです


では、どうすればよいでしょう?


まず、お留守番時の環境のマネジメントをしましょう

ワンちゃんは 視界から入ってくる情報にいちばん反応しますから

まず、視界をさえぎること がとても大切です

ブラインドを下ろしておく、外が見えないお部屋でお留守番させるなど

ちょっと環境を整えてあげることで

問題行動が 大きく改善されることが期待できます


また、お留守番が退屈でかわいそう!

という 「親心」 はとてもよくわかりますので

退屈しないように、コングガジートレジャーなどを 複数用意し

コングGuzzy Treasure

オヤツやフードを詰めて

いろんなところに隠しておくのもよいですね

ワンちゃんの興味の対象が外よりも、おうちの中に向くようにしてあげるといいですよ




 レスキュードッグのトレーニング
2009年08月02日 (日) | 編集 |
この冬、あるブリーダーさんにご不幸があり
たくさんのわんちゃんが行き場を失いました

しかし、あたたかい人々の努力の甲斐あって

わんちゃんたちは、次々に新しい家族との生活を始めることができました


西宮市在住の、ワイヤーフォックステリア、のんちゃんも
このブリーダーさんからレスキューされたわんちゃんです

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繁殖犬として、4年間のほとんどをケージの中で過ごしていたようです


これまで、人間との絆どころか、人間とのふれあいはほとんどなかったようですし
散歩などにも行ったことがないような様子だったそうで、外を怖がる子でした

ケージが生活の場所だったので、トイレの概念もありません

のんちゃんの新しいご家族は

車椅子生活のおかあさんと、近くに住まれているママ&パパさんです

以前もこの犬種を飼われていたこともあって
犬種の特徴をしっかり理解した上で、レッスンに望んでくださっています


カウンセリングにおうかがいした時の様子は、落ち着きがなく
始終吠えていました

人間とのアイコンタクトは全くせずに、外の音や気配にばかり神経を研ぎ澄ませ
敏感に反応する子でした

むりもありませんね、4年間程をケージの中だけで過ごしていた環境から
自由なお家の環境へと変わったので
のんちゃんの戸惑いや不安感は計り知れないものでしょう

でも、この不安感や戸惑いも今だけ!
すぐに新しい生活になれることでしょう

飼い主さんのたっぷりの愛情を少しずつ受け入れて
新しい生活を存分に楽しむことができると信じています

第二の人(犬)生のチャンスをもらったのんちゃんはなんと幸せな子でしょうか!


これまで2回のレッスンをとおして、みるみるうちにのんちゃんが
飼い主さんとの交流を楽む子に変わってきたのがわかります


外の音を気にして吠えてばかりいたのんちゃんが
音が聞こえても「ワン。」とひと鳴きしてしばらく外を見たあと
呼び戻さなくても、自ら
飼い主さんのところへ戻ってくるようになりました!


全くできなかったアイコンタクトも、少しできるようになってきました


お母さんの孫の手(!)をターゲットスティックにして
ターゲティング・タッチもできるようになりました!

すごい進歩です

non-chan-2.jpg

どうかみなさん、のんちゃんと新しいご家族にエールを送ってあげてください!